『カササギ殺人事件』を読んだ

微ネタバレ注意⚠️作品を読んでからこのページを開いてください。











カササギ殺人事件』を読みました。

最近はまってた『バーナード嬢曰く』で紹介されてたのがきっかけで手に取った。上巻を読んだ人達がすぐに「下巻は?」って言うやつ。そんなの絶対面白いに決まってる。


実際読んでみると上巻は普通に面白いね〜ぐらいで、最後のページで「あっあっあっ下巻は?」ってなりました。

いざ下巻を読み始めると漫画と多分リアクションをとってた。ド嬢がどこで「えっ?!」って言ってたかわかるよ。私も言ったから。

上巻読んだ時点で語り手が訳知り顔で語っておる…とは思っていたし、ということはまあそういう系か?メタか?第4の壁超える系?と思ってた。最近そういうゲームめちゃくちゃあるし。

いや、殺人事件がメタだったら大問題なんですよ。そんなの世界まる見えで特集される話になる。でもメタって面白いんですよね→入れ子にして実現させました!がこの小説。上手い。


読む前にどこかで作家が脚本家もやってるって情報見てたんだけど納得ですよ。この入れ子構造と上下巻の切り替えの妙、演出の力〜って感じする。刑事ドラマ的な場面の切り替わり方……。

構造の面白さが効いてるのであって、上巻は私にはあんまり刺さらなかったんですよね。帯の煽り文でめちゃくちゃやってるのは面白かった。本当にそんな言い切って大丈夫?って言いながら読んだ。


下巻はかなり読者に語りかけてくるから良かったな。ここまでの情報で色々分かったはずなのに私にはまだ……みたいなこと言われるから、読んでるこっちも「えっ?じゃあちょっと読み返すわ…✋」ってなった。

タイトルのアナグラムも気がついたんですよ!でも何を並び替えるかが分からなくてさ……。これは海外文学のニクいとこだな〜と思う。カタカナを並び替えてもわかんないんだから。タイトルをちゃんとアナグラムにしてくれてるのは翻訳の力ですね。ああいうのを見ると何となく嬉しくなる。めっちゃ考えて意味を通してくれたんだろうなって。


終盤で主人公が殴られてピンチになるシーン、あそこやたらドラマっぽくて良かったですね。そりゃそうなるだろ!と思いつつ、ここでアイツが助けにくるはず…!と読み進めるとちょうどぴったし王子様のご登場があって。


あとかなり色んな文体で書き分けられてるのも面白かったね。駄文とアランの文の比較とか。エンタメ的な面白さも提供してもらってね……すごいね……。


アラン普通に嫌な奴だったのも現代的で良かったな。古典のミステリをたっぷり読ませた後に現代的価値観を全面に押し出してくるの、意図的にやってるよな〜。アナグラムの答えとか最悪だったじゃん。しかもその最悪さを女性目線から的確に捉えていたし、あのアランならやりそうなワード選びって言うのがさ〜〜。上手いな〜〜!

どこ目線なのか分からないし別に私は物語を書かないんだけど、ひたすら上手いな〜と思う作品でした。

『ヨルガオ殺人事件』も気になりますね。