noah’s diary

日記を書きます

バッテリーを読んで(1)

バッテリー1巻を読み、堪えきれずに書いてる。
バッテリーとはあさのあつこの代表作である野球小説で、「あさのあつこ好きです」と言えば「ああ、バッテリーね」と返ってくるぐらいに読んでて当然のやつ。
私は小学生の頃からあさのあつこのファンなんだけど、バッテリーだけは読んでこなかった。理由は野球だから。運動が嫌いだし、野球なんてもう全くルールが分からない。分かりやすく解説!って書いてあっても分からない。みんなどこでルールを覚えているんだ。

かなり苦手意識があったのだけど、最近応援しているVTuberがにじ甲で監督をやるというので見ていたらちょっと興味が湧いてきた。ルール分からないなりにコメントみては調べて、何万人ものリスナーと盛り上がる…これ、かなりいいです。熱い。
今なら行けるぞと勢いでバッテリー全6巻を購入した。

そしてこれが……最高……。
序盤はあさのあつこの文章!リズム!語彙!最高!と読んでいたんだけどだんだん主人公に肩入れしてしまった。巧!!!!!みんなして巧のこと天才みたいに言うのやめろ!!!!!感情があるんだぞ!!!!!!と……。
いや、現時点の巧は確かに天才なんですよ。自分の狙ったようにボールをコントロールできるし、それを自負している。でも感情は!感情はコントロールできないんです!
母親の振る舞いに見覚えがありすぎてキツいんだけど、巧を勝手に都合のいい子どもにしてるんだよね。放っておいても大丈夫って扱いをしつつ自分の都合よく動くように圧をかけて……。誰も巧のこと分かってない!だれも!母親が巧をぶったシーンでさ、巧は泣かないし母親ってこんなことするんだ?と嘲笑するような態度を取るんだけど、それは自己防衛でしか無くて、そこで素直に怒ったり泣いたりできないのが悲しくて悔しくて私が泣いていた。その後時間が経ってから巧もわっと泣いていたので良かったです。許せねえよな。全て。
でも熱出して倒れたら看病はしてもらえるし、別に心配されてない訳じゃないし、ただまあ毒親……ですかね……っていう難しいところなんだよな。
誰も巧を分かっていないと書いたが、豪はちょくちょく「原田が調子に乗るからやめろ」みたいなことを言っていて、彼はやはり巧を天才の位置からおろしてくれる人なんだね……運命の出会いだね……と期待が持てている。昔だったらこの手の関係性に萌えを見出していたけど今はそんな感じでは無いな。ただ、巧が野球するときに孤独を感じなければいいなと祈っている。